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サーチコンソールと外部SEOツールの順位が違うのはなぜ?その理由と正しい活用法

GA4やGoogleサーチコンソールを使って検索順位をチェックすると「平均1位」と表示されるのに、外部のSEOツール(GMO順位チェッカーなど)では全く違う結果が出てしまうことがあります。
「どちらが正しいの?」「自社の順位は本当に上がっているの?」と戸惑う担当者の方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、なぜ順位に違いが出るのかをわかりやすく解説するとともに、正しくデータを活用する方法をご紹介します。さらに、アクセス解析を効率化するための外注活用についても触れますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いたスタッフ

KURIBAYASHI

SUICH WEBデザイナー

KURIBAYASHI

2021年10月に2人目のWEBデザイナーとして入社。

前職は同様にHP制作会社で、デザイナーながらWEBならではの戦略やSEO対策などに意欲的で、のべ500件ほど、幅広いクライアント様を担当致しました。特に集客特化であるランディングページを得意としています。

サーチコンソールの「平均順位」とは?

Googleサーチコンソールに表示される「平均掲載順位」とは、検索結果に自社サイトが表示された位置を平均した数値です。ここで重要なのは、「平均」という言葉に隠れている計算の仕組みと注意点です。

平均順位の算出方法

サーチコンソールでは、次のように順位を計算しています。

  • ユーザーが「解体」と検索したときに、自社のページが検索結果の 1位に表示されたら「1」
  • 別のユーザーが検索した際は 3位に表示されたら「3」
  • さらに別のユーザーには 5位に表示されたら「5」

POINT

この「1」「3」「5」を合計し、表示回数(インプレッション数)で割った値が「平均掲載順位」です。 つまり、「すべての検索で常に1位」という意味ではなく、さまざまな環境での表示順位を慣らした統計値なのです。

多くの方が「平均1位」と表示されると「常に1位」と受け止めてしまいがちですが、実際にはそうではありません。たとえば、ある地域では1位に表示されても、別の地域では5位になることがあります。

また、PCで検索した場合は1位でも、スマートフォンで調べると3位に落ちるケースもあります。さらに、検索ユーザーの過去の履歴や興味・関心によっても表示順位は変動します。こうしたさまざまな要素を総合して算出された結果が「平均1位」であるため、必ずしもすべてのユーザーに対して1位で表示されているわけではないのです。

表示形式による順位のズレ

サーチコンソールの平均順位は「検索結果の中でどの位置に表示されたか」をもとに計算されています。ところが、Googleの検索結果は単純に「1位から10位までのリンクが並んでいる」わけではなく、さまざまな表示形式が混在しています。そのため、ユーザーが実際に画面で見ている順位と、サーチコンソール上で記録される順位が必ずしも一致しないのです。

たとえば検索結果の最上部に広告(Google広告)が出ている場合を考えてみましょう。ユーザーが画面を開いたときには広告が1〜3枠分を占め、自然検索の結果はその下に続きます。ユーザーの目には「4番目」に見えていても、サーチコンソールでは「広告は除外して自然検索の1位」としてカウントされるのです。

また、検索結果には「地図」や「画像」などの専用枠(いわゆるローカルパックや画像検索ボックス)が差し込まれることもあります。こうした要素はユーザーの視線を強く引きつけるため、実際には3番目に見えていても、サーチコンソール上では「1位」と処理されていることがあります。

さらに、Googleはユーザーの疑問にすぐ答えるために「強調スニペット(Featured Snippet)」と呼ばれるボックスを最上部に表示することがあります。「〇〇とは?」と検索すると、Wikipediaや公式サイトのテキストを抜粋して表示するあの枠です。

この場合、ユーザーの画面上では回答ボックスの下に続く結果が最初に見えるリンクになりますが、サーチコンソールではその最初のリンクを「1位」としてカウントする仕組みになっています。

  • リスティング広告(Google広告)

    検索結果の上に広告が出ると、実際には画面上では4番目でも「自然検索では1位」とカウントされる場合があります。
  • 画像検索やローカルパック

    地図や画像などの枠が挟まると、ユーザー体感の順位とサーチコンソール上の順位がずれることがあります。
  • 強調スニペット(Featured Snippet)

    一番上に直接回答ボックスが出た場合、その下の順位が「1位」と扱われることもあります。

POINT

このように、サーチコンソールが示す順位は「Googleの計算ルール」に基づいたものです。ユーザーが実際に画面で体感する順位とは必ずしも一致しないため、データを見る際には「必ずしもユーザー視点の順位ではない」という前提を理解しておくことが大切です。

平均順位を見るときの正しい視点

サーチコンソールに表示される「平均順位」は便利な指標ですが、それ単体だけでサイトの成果を判断してしまうと誤解を招きやすい数値でもあります。検索順位というのは、あくまで「ユーザーがサイトを見つけやすい位置にいるかどうか」を示しているだけであり、それがそのままアクセスや問い合わせといった成果につながるわけではありません。

たとえば、平均順位が1位だとしても、そのキーワード自体の検索ボリュームが極端に少なければ、サイトへの訪問数は増えません。逆に平均順位が10位程度であっても、検索回数が多い人気ワードで、さらにサイトのタイトルや説明文(スニペット)が魅力的であれば、むしろ多くのクリックを獲得できることもあります。つまり「順位」だけではユーザーの行動を正しく捉えることはできないのです。

このため、平均順位は以下のように「他の指標と組み合わせて」評価するのが望ましい見方になります。

  • 平均順位が高くても、表示回数が少なければ実際の効果は限定的
  • 平均順位が10位でも、クリック数が多ければユーザーに刺さっている可能性が高い

POINT

検索順位はあくまでスタート地点であり、ユーザーが実際に検索結果を見てクリックし、さらにサイト内で行動を起こして初めて成果につながります。したがって「平均順位=成果」ではなく、「ユーザー行動を理解するためのヒント」として活用するのが正しい使い方です。

まとめるとサーチコンソールの「平均順位」とは、

  • 各ユーザーの検索結果における掲載位置を合計し、平均した数値
  • 必ずしも「常に1位」という意味ではなく、地域・デバイス・検索履歴によって変動する
  • ユーザーの体感順位とは必ずしも一致しない
  • クリック数やCTRと合わせて見ることで本当の価値がわかる

ということです。

外部SEOツールの仕組みと限界

外部のSEO順位チェックツール(例:GMO順位チェッカーやGRCなど)は、Googleの検索画面を機械的に取得し、そのときに表示される検索順位を数値化してくれる便利なサービスです。特に「定点観測」のように、あるキーワードの順位の推移をチェックするにはとても役立ちます。

ただし、こうした外部ツールが示す順位は「ある特定の条件下での検索結果」を切り取ったものにすぎません。実際のGoogle検索は、ユーザーごとに結果が調整される「パーソナライズ検索」が行われており、誰が・どこで・どの端末から検索するかによって結果が変わってきます。

たとえば、実際のGoogle検索は以下によって検索結果が変化します。

  • 検索履歴や閲覧傾向
  • 位置情報(地域差)
  • PC/スマホなどデバイスの違い

外部ツールはこうした「個別の最適化要素」を完全には再現できません。ツールがチェックしているのは、あくまで「ある地点・ある環境での検索結果」であり、必ずしもユーザー全員の実際の見え方を反映しているわけではないため、ユーザーごとに異なる検索結果と「ツールが測定した一例」との間に差が生まれるのです。

POINT

そのため、外部SEOツールの順位とサーチコンソールの「平均順位」が一致しないのは自然なことです。サーチコンソールは実際のユーザーが見た検索結果の集合データを平均しているのに対し、外部ツールは「測定した一例」を提示しているに過ぎないからです。

両者は「どちらが正しいか」という関係ではなく、「それぞれの役割が異なる」ものとして使い分けるのが賢い活用方法です。

順位が変わる4つの要因

先ほど、実際の検索結果はユーザーの環境や行動によって変化することをお伝えしました。ここでは、それらを踏まえたうえで、検索順位が日々動く主な要因をもう少し具体的に整理してみましょう。

Google等の検索エンジンは「検索ごとに最も適切な結果を返す」ことを目的にしているため、同じキーワードを調べてもユーザーや状況によって結果が入れ替わるのが自然な仕組みです。主な要因を4つ挙げると、次のようになります。

ユーザーの検索行動や関心の変化

Googleは過去の検索履歴だけでなく、直近の行動や関心も参考にして検索結果を最適化しています。たとえば同じ「英会話」と検索しても、教材サイトをよく見ている人には学習系のページが上位に出やすく、英会話スクールを探している人には地域の教室情報が上がりやすくなります。

地域ごとの検索結果の最適化

位置情報を考慮した検索結果(ローカライズ)は年々強化されています。飲食店や病院のように地域性が強い業種だけでなく、「リフォーム」「求人」といった分野でも、検索者がいる地域に関連性の高いサイトが優先表示されることがあります。つまり、同じキーワードでも東京と大阪、あるいは同じ市内でも駅ごとに異なる検索結果が出ることもあります。

デバイス環境や検索画面の仕様

スマートフォンとPCでは、単に順位が違うだけでなく、検索結果ページの構成そのものが変わります。モバイル検索では「地図」「アプリDLリンク」「画像・動画」といったリッチリザルト※が優先されることが多いため、従来の青いリンクの順位が相対的に下がって見えることもあります。この違いは「表示順位が落ちた」のではなく「表示形式が変わった」ケースも少なくありません。

リッチリザルトとは

検索結果ページで通常の青いリンクだけでなく、画像・動画・口コミ評価・地図情報・レシピなど、視覚的に情報が強調された表示のことを指します。ユーザーの目を引きやすく、クリック率の向上にもつながる検索結果の拡張機能です。

Googleアルゴリズムの更新やテスト

Googleは公式に「1日あたり平均して数回の小さな更新を行っている」と公表しています(※Google 検索セントラルより)。そのため、目立ったコアアップデートが発表されていない時期でも順位が小刻みに動くことは珍しくありません。また、一部のユーザーだけを対象に新しい検索結果表示をテストすることもあり、それが順位のブレとして観測される場合もあります。

Googleアルゴリズムとは

Googleが検索結果を決める際に使っている一連の計算ルールや仕組みのことです。どのページを上位に表示するかを自動で判断するために、ユーザーの検索意図やページの内容の関連性、信頼性など、さまざまな要素を総合的に評価します。

Googleは日々小規模な更新を行っており、数か月に一度は大規模な「コアアップデート」を実施することもあります。これにより、順位が短期間で大きく変動することがあります。

どちらのデータを信じればよいのか?

ここまで解説を読んでいただくと、「じゃあ結局、サーチコンソールと外部SEOツールのどちらを信じれば良いのだろう?」と疑問に思われた方も多いのではないでしょうか。実際のユーザー行動を反映するデータと、ツールが測定した参考値が異なる場合、判断に迷うのは自然なことです。ここでは、その疑問に対する正しい考え方をご紹介します。

結論として、実際のユーザー行動を反映しているサーチコンソールを優先的に信頼するべきです。

サーチコンソールは、実際にGoogle検索を通じて自社サイトにアクセスしたユーザーの行動をもとに数値化されているため、クリック数や表示回数など、リアルな成果との関連性が高い指標を提供してくれます。

一方で、外部SEOツールは特定の条件下での順位を測定する「参考値」にすぎません。たとえば、外部ツールで上位に表示されているキーワードでも、実際のユーザーの検索結果では地域差やデバイス差、検索履歴の影響でクリックされない場合があります。そのため、外部ツールの数値だけを見て施策の効果を判断すると、誤った結論に至るリスクがあります。

SEO施策の評価を正しく行うためには、順位だけでなく、ユーザーが実際にどのページをクリックし、成果につながっているかを把握することが不可欠です。ここで重要なのは、次の指標を組み合わせて総合的に判断することです。

  • サーチコンソールの平均掲載順位
  • クリック数やCTR(クリック率)
  • コンバージョン(成果)

POINT

これらの指標を組み合わせることで、単なる順位の数値ではわからない、ユーザー行動に基づくリアルなSEOの成果を把握できます。また、外部ツールは「競合との比較」や「順位変動の傾向を確認する」といった補助的な用途に活用すると効率的です。

自社で行うか外注するか。アクセス解析の選び方

アクセス解析を自社で行う場合、基本的にはコストを抑えられるメリットがあります。しかし、実際にはいくつかの課題があります。

自社でやる場合の課題

  • 専門知識を学ぶ必要がある GA4やサーチコンソールは多機能で、正しく設定・運用するには一定の知識が必要です。
  • 社員の負担や時間の制約 通常業務と並行して解析を行うと、負担が大きくなり効率が下がることもあります。
  • 誤った理解のリスク 1から学ぶ過程で間違った知識を身につけてしまうと、改善施策が適切に判断できず、期待した成果につながらない場合があります。

外部に委託するメリット

一方で、外部に解析を委託すれば、GA4やサーチコンソールの設定からデータの解釈、施策への落とし込みまで専門家に任せることができます。初めてアクセス解析に取り組む企業でも安心してデータを活用でき、成果につながりやすくなるのが大きなメリットです。

スイッチでは、SEO専門スタッフがGA4やサーチコンソールを活用した解析サポートを、保守管理サービスの一環として提供しています。保守管理をご契約いただくと、定例のアクセスレポート会をオンラインで実施でき、その場で疑問を直接質問することも可能です。

初めてアクセス解析を行う企業や、これから知識を学んでいきたい企業にとって、専門的な設定や分析を避けつつ、正しいデータの活用方法を身につけられる最適なサポートと言えます。

アクセス解析で迷われている場合や、効率的に成果を上げたい場合は、ぜひスイッチまでご相談ください。

まとめ:順位の違いを理解し、正しく活用しよう

検索順位は、サーチコンソールと外部SEOツールで表示が異なることがあります。これは、サーチコンソールが実際のユーザー行動を反映しているのに対し、外部ツールは特定の環境で測定した参考値だからです。

順位を正しく活用するためには、平均掲載順位だけで判断せず、クリック数やCTR、コンバージョンなどの指標と合わせて総合的に見ることが重要です。こうすることで、単なる順位の数値ではなく、実際のユーザー行動に基づいた施策評価が可能になります。

POINT

また、アクセス解析は自社で行うことも可能ですが、専門知識の習得や社員の負担、誤った理解のリスクもあります。外注することで、設定・解析・施策への落とし込みまで専門家に任せられ、成果につながりやすくなるのが大きなメリットです。

  • サーチコンソールと外部SEOツールの順位は異なる場合がある
  • 順位だけで判断せず、クリック数・CTR・コンバージョンとあわせて総合的に確認
  • 専門知識の習得や社員負担、誤った理解による施策ミスのリスクがあります。
  • 外注すれば、設定・解析・施策への落とし込みまで専門家に任せられるため、初めて解析を行う企業でも安心して活用でき、成果につながりやすくなります。

スイッチでは、SEO専門スタッフによるGA4・サーチコンソール活用の解析サポートを保守管理サービスの一環として提供しています。定例のオンラインレポート会で疑問を直接質問できるため、初めて解析を行う企業やこれから学ぶ企業にも最適です。

まずは順位の違いの仕組みを理解し、データを正しく読み解くことから始めましょう。必要に応じて専門家のサポートを活用すれば、SEO施策やWeb改善の効果を最大化できます。

アクセス解析やSEO施策のサポートについては、ぜひスイッチにご相談ください。