ホームページ制作ガイド
ターゲット設定の実践Guide
身近なお客様を思い浮かべることから、
ターゲット設定は始まります。
実際にどうやってターゲット・ペルソナを決めていくのかを、順を追って解説します。マーケティングの専門知識は必要ありません。
誰でも取り組めるよう、できるだけ具体的なステップで説明します。「難しそう」と感じている方ほど、まずこのページを読んでみてください。
ペルソナ設定は、理想論から始める必要はありません。まず「今、実際に来てくれているお客様」の中から、以下のような一人を思い浮かべることから始めましょう。
新しい顧客像を作り上げるのではなく、すでにうまくいっている関係を言語化するという感覚で取り組むと、ペルソナ設定のハードルが一気に下がります。
新規事業でない限り、すでに何らかのお客様がいるはずです。そのお客様が自社を選んでくれた理由・使い続けてくれている理由の中に、新しいお客様を呼び込むためのヒントがすべて詰まっています。ゼロから理想像を描くよりも、現実に即したペルソナを作ることができます。
実際にお客様にインタビューやアンケートを取れる場合は、ここで得た情報が最も信頼性の高いペルソナの素材になります。
思い浮かべた一人の人物について、以下の項目を順番に埋めていきましょう。すべてを完璧に埋める必要はありません。わかる範囲で構わないので、できるだけ具体的な言葉で書くことが大切です。
ここが最も重要な項目です。表面的な属性よりも、「その人が何に困っていて、何を求めているか」を深掘りすることが、ペルソナ設定の核心です。
属性や悩みが整理できたら、次にその人が実際に使う「言葉」を意識してみましょう。ホームページの文章・見出し・サービス名は、あなたが使いたい言葉ではなく、お客様が検索したり口にしたりする言葉で書くことが重要です。
Googleの検索窓に「肌荒れ」と入力すると、その下に「肌荒れ 治し方」「肌荒れ 原因 急に」「肌荒れ クリニック 行くべきか」のような候補が自動で表示されます。これはまさに実際のユーザーが検索している言葉の集まりです。ターゲットが入力しそうなワードで検索し、出てきた候補を記録しておきましょう。
Google マップのレビュー・価格.com・食べログ・ホットペッパーなど、業種に応じた口コミサイトで、競合や類似サービスへの投稿を読んでみましょう。「ここが良かった」「ここが不満だった」という言葉の中に、お客様が本当に求めていることが現れます。
過去に届いた問い合わせメール・電話での相談内容は、ペルソナが実際に使う言葉の宝庫です。「こういう言い方で相談してきた」というパターンが見えてくると、ホームページの文章に活かせます。
ステップ1〜3で集めた情報を、一枚のシートにまとめましょう。以下のような形で書くと、制作会社と共有する際にそのまま使えます。
SAMPLEペルソナシートのサンプル
このように一人の人物として書き出すことで、ホームページのどの箇所を読んでいるときに何を感じるかが具体的にイメージできるようになります。
「うちのお客様は幅広いから、一人に絞れない」という声はよく聞かれます。そういった場合は、以下の考え方で整理しましょう。
すべてのお客様に同じ比重を置く必要はありません。「全体の売上の多くを占めている層」「最も自社のサービスと相性が良い層」をメインペルソナとして定め、それ以外をサブペルソナとして位置づけます。
ホームページ全体の構成・トップページ・メインコピーはメインペルソナに向けて作り、サブペルソナ向けには個別のページや特集コンテンツで対応するという設計が現実的です。
「一人に絞ったら、他のお客様に来てもらえなくなるのでは?」という不安はよく理解できます。ただ、実際にはその逆が起きることの方が多いです。
特定の一人に深く刺さる内容は、同じ悩みを持つ多くの人に「自分のことを言われている」と感じさせます。尖ったメッセージの方が記憶に残り、口コミや紹介につながりやすくなります。ターゲットを絞ることは、顧客を排除することではなく、最も響く人に最も届きやすくすることです。
作成したペルソナシートは、制作会社への最初のヒアリングで必ず共有しましょう。これがあるかないかで、制作サイドの理解度と提案の精度が大きく変わります。
デザインの判断基準が明確になる
「42歳・スマートフォン中心・慎重派の女性」というペルソナがあれば、フォントサイズ・配色・余白の取り方・ボタンの位置など、あらゆるデザインの選択がその人を基準に判断できます。「なんとなくおしゃれにしてほしい」という曖昧な依頼ではなく、「このペルソナが信頼感を感じるデザインにしてほしい」という具体的な依頼になります。
文章・コピーのトーンが決まる
慎重派の42歳女性に向けた文章は、押しつけがましい表現や煽り文句を避け、不安を一つひとつ丁寧に解消していく構成が適しています。ペルソナの言語習慣に合わせた文章を書けるようになります。
掲載する情報の優先順位が決まる
「このペルソナが最初に知りたいことは何か」「このペルソナが不安に思うことは何か」を基準に、トップページに載せる情報・最初に目に入るキャッチコピー・問い合わせフォームの前に置くべき一言が自然と決まります。
広告配信の設定に直接使える
ペルソナで「スマートフォン利用・22時以降に閲覧・Instagram使用・さいたま市在住」と決まっていれば、Instagram広告であれば同様の属性に向けた配信設定がほぼそのまま行えます。広告予算を無駄にしないための設定根拠として、ペルソナは直接機能します。
ペルソナは制作が始まってから考えるものではなく、制作会社に最初の連絡を入れる前に、おおよその形を自分なりに言語化しておくものです。完璧である必要はありません。「うちが一番届けたいのは、こういう人です」という方向性さえ持って依頼に臨めば、制作会社もそれを元に提案の精度を上げることができます。
制作費をかけた後で「なんか違う」「問い合わせが来ない」という状況を防ぐためにも、ペルソナ設定への時間投資は最も費用対効果の高い準備の一つです。
ペルソナ設定ツール
このページのステップを、入力するだけで実践できる「ペルソナ設定ツール」をご用意しています。6つのセクションに答えていくと、そのままペルソナシートとして仕上がります。
「自分でペルソナを作ってみたけど、これで合っているか自信がない」という状態でも、弊社ではヒアリングの中で一緒に確認・整理することができます。ペルソナシートを持参いただけると、最初の打ち合わせがよりスムーズに進みます。