ホームページ制作ガイド
ターゲット設定の基本Guide
誰に届けるかを決めることが、
成果につながるホームページの第一歩です。
「ペルソナって何?」という基本から、なぜターゲット設定がホームページ制作に必要不可欠なのか、曖昧なまま進めるとどんな問題が起きるのかを解説します。
特に制作を外注する際にペルソナが果たす役割は大きく、これを事前に固めているかどうかで、完成物のクオリティと成果に大きな差が生まれます。
ペルソナとは、自社のサービスや商品を届けたい理想の顧客を、実在する一人の人物のように具体的に描いたものです。
EXAMPLEペルソナの例
34歳・女性・埼玉県在住・会社員(マーケティング職)・独身・月収35万円・週末はカフェ巡りが趣味・スマートフォンでの情報収集が中心・最近肌荒れが気になり始めていて、忙しい中でも手軽にケアできる方法を探している
このように、ただの「30代の女性」ではなく、名前・年齢・職業・生活習慣・悩み・価値観まで含めて「一人の人物」として定義したものがペルソナです。
ホームページ制作の現場では、この二つをあわせて「ターゲット(ペルソナ)」と呼ぶことが多く、誰に届けるかを徹底的に具体化する作業のことです。
誰にでも届く言葉は、誰の心にも響かない
「できるだけ多くの人に見てほしい」という理由で、ターゲットを広く設定したくなるかもしれません。しかし、対象が広くなればなるほど、伝えるメッセージは平均的で抽象的なものになります。情報の受け手は、「自分のための情報ではない」と感じると、すぐに閲覧をやめてしまいます。特定のたった一人の悩みに深く突き刺さる内容を目指すことが、結果として多くの人の共感を呼び、成果に結びつきます。
制作過程における判断基準を確立する
ホームページを作る工程では、デザインの色使いや文章の表現、掲載する情報の優先順位など、無数の決断を迫られます。ターゲット(ペルソナ)が具体的に決まっていれば、その人が好む雰囲気や、その人が知りたがっている情報を基準に迷わず判断できます。依頼者と制作会社の間で主観的な好みの違いによる衝突を防ぎ、目的を達成するための最適な選択が可能になります。
最短距離でお問い合わせへ導く
ターゲットを詳細に設定することは、その人の行動や心理を深く理解することに他なりません。どのような不安を抱え、どのような解決策を求めているのかを把握できていれば、先回りして不安を解消する情報を提示できます。サイトを訪れた人に安心感と信頼感を与え、自然な形でお問い合わせや申し込みという行動へ促すことができます。
誰に向けたサイトなのかが曖昧なまま公開すると、広告を運用しても反応が得られず、制作費用が投資として機能しなくなる可能性が高まります。また、運用開始後に本来求めていない層からの問い合わせが増えるなど、対応コストだけが増大する恐れもあります。早い段階でターゲットを固めることは、無駄なコストを抑え、成功の確率を高めるための必須条件です。
ここが最も重要な部分です。「ターゲットが曖昧だとどうなるか」を、実際に起こりうる場面で確認してみましょう。
たとえば、60代以上の方が主な顧客層の整骨院があるとします。「おしゃれなサイトにしたい」という依頼者の好みで、スタイリッシュな若者向けのデザインを採用した場合、どうなるでしょうか。
デザインは「作る側・依頼する側が好きかどうか」で決めるものではなく、「ターゲットが使いやすく、信頼できると感じるかどうか」で決めるものです。ペルソナが明確であれば、「60代の方が操作しやすいか」という基準で迷わず判断できます。
Webの広告(Google広告・Meta広告など)には、誰に表示させるかを細かく設定する機能があります。
ペルソナが決まっていれば、こうした設定が迷わず行えます。一方でターゲットが「なんとなく幅広く」という状態のまま広告を出すと、購入・問い合わせにつながらない層にも広告が表示され続け、広告費だけが消えていく状態になります。
たとえば「平日の昼間に30〜50代の主婦層に向けて地域の習い事教室を訴求する」という明確なペルソナがあれば、平日昼間・当該地域・女性・子育て関心層に絞った配信ができます。予算が限られているほど、この精度が成果を左右します。
「何を・どこに・どの順番で」載せるかは、見る人が何を求めているかによって変わります。たとえば、同じ「工務店のホームページ」でも──
ターゲットが新築を検討中の30代夫婦なら
施工事例・価格帯・住宅ローンのQ&Aが優先
ターゲットが外壁塗装を検討している50代の持ち家オーナーなら
劣化症状のチェックリスト・施工実績・地域密着のアピールが優先
同じ業種でも、ペルソナが違えばページの構成・文章・デザインはまるで変わります。これが決まっていないと、「とりあえず全部載せる」という情報過多のサイトになりがちで、結果的に何も伝わらないページになります。
「親しみやすい文章にしたい」という漠然とした指示だけで書いた文章は、読む人によっては馴れ馴れしいと感じられることもあります。
文章のトーン・語彙・情報の深さ、すべてがペルソナによって決まります。
制作会社やフリーランスに依頼する場合、担当者はあなたの事業のことを最初は何も知りません。業界・商品・顧客の感覚は、依頼者本人にしかないものです。
制作者は言われたことをカタチにすることは得意ですが、「誰のためのサイトか」という核心部分を外部の人間が定義することは本来できません。ここを曖昧にしたまま制作に入ると、以下のことが起きます。
ペルソナは、依頼者と制作者が同じゴールを向いて作業するための共通言語です。これがあるだけで、制作のやりとりがスムーズになり、完成物の精度が上がります。
項目としては以下を基本として設定しましょう。詳しくは「ターゲット設定の簡単ステップ解説(GUIDE 04)」で説明していますが、まずは「こういう情報を決めるのか」というイメージを持っておいてください。
「ここまで決めないといけないのか」と思うかもしれませんが、すべてを完璧に埋める必要はありません。まず一番来てほしいお客様の顔を思い浮かべるところから始めれば十分です。
ペルソナ設定ツール
6つのセクションに答えて入力していくだけで、あなたのビジネスのペルソナを整理して仕上げられるWEBツールをご用意しています。このページで学んだ内容を、そのまま実践に移せます。
制作会社へ依頼する前に、自社が本当に向き合うべき顧客は誰なのかを再定義することから始めてください。ペルソナは一度決めれば終わりではなく、実際に運用しながら精度を上げていくものです。
弊社では、制作のご依頼と合わせてペルソナ設定のサポートも行っています。「自社のターゲットが言語化できていない」という段階からでもお気軽にご相談ください。