ホームページ制作ガイド
稟議を通す伝え方Guide
なぜ通らないのかを知れば、
稟議の壁は越えられます。
ホームページを改善したほうがいいと感じていても、最後に立ちはだかるのが社内の稟議です。担当者としては課題も改善案も見えているのに、上司や代表に話すと、予算がない、今じゃない、本当に効果があるのかと言われて前に進まない。
こうした声は、規模を問わず多くの企業で聞かれます。このページでは、なぜ稟議が通らないのか、その理由を整理したうえで、決裁者に伝わる考え方と資料の組み立て方をまとめます。専門知識がなくても社内を動かす準備ができるようになることを目指します。
稟議が通らないと、自分の説明が下手だからだと落ち込む担当者は少なくありません。しかし多くの場合、原因は説明の技術ではなく、担当者と決裁者が見ている景色が違うことにあります。
担当者が見ているのは、サイトの中身の薄さや使いにくさです。一方、決裁者が見ているのは、それにいくらかかって、会社にどんな見返りがあるのかという一点です。この視点のずれを埋めるだけで、話は驚くほど通りやすくなります。まずは、決裁者が何を心配して止めているのかを知ることから始めましょう。
よくある反対の理由と、その裏にある本音、そして担当者にできる切り返し方をまとめます。自社で心当たりのある項目から読んでみてください。
サイトより優先する仕事があると後回しにされる
本音サイトが売上や採用に直結している実感が薄く、緊急性が見えていません。
切り返し緊急性ではなく、放置による損失で伝えます。今のままでは毎月どれくらいの問い合わせや応募の機会を逃しているのかを数字で示し、他業務と時間を奪い合うものではなく、営業や採用の成果を底上げする土台だと位置づけます。
予算がないと言われて実現できない
本音予算枠が決まっている、あるいは何にいくらかかるのか分からず、金額の大きさだけが不安になっています。
切り返し全部を一度にやろうとせず、優先順位をつけて段階的な計画に分けます。相場感や複数社の見積もりを添えて、金額の妥当性が伝わるようにします。
効果が読めない先行投資だと否定される
本音確実なリターンが見えないものに、お金は出したくないという心理です。
切り返し成果を測る指標(問い合わせ件数・応募数・検索順位など)を先に決め、今のアクセス解析から改善の余地を数字で示します。広告や求人媒体の費用と比べて、長い目で見た費用対効果を説明します。
既存サイトの制作元が社長の知人で、変えられない
本音人間関係や義理があり、業者を変えると角が立つと感じています。感情がからむため、特に慎重さが必要です。
切り返し業者を変える話ではなく、成果を出す話に切り替えます。今の制作元で対応できる範囲を確認し、できない部分だけを別の会社が補う形もあります。誰に頼むかではなく、何を達成したいかを主語にします。
名刺代わりで十分だと言われる
本音サイトに集客や採用の役割を期待していません。
切り返し取引や応募の前に、多くの人がまず社名で検索します。情報が少なかったり古かったりすると、それだけで候補から外れます。名刺代わりだからこそ、第一印象で損をしていないかという視点に置き換えます。
紹介で回っているから、Webから新規は来ないと言われる
本音今は困っていない、現状で十分に回っているという感覚です。
切り返し紹介された相手も、依頼の前に一度はサイトを見て確かめています。サイトには紹介の背中を押す役割があります。紹介は景気や担当者しだいで細るため、将来に備えたリスク分散として位置づけます。採用でも、紹介だけでは出会える人数に限りがあります。
決裁者のリテラシーが低く、専門用語が伝わらない
本音分からないものは判断できず、判断できないものは否決になります。
切り返し専門用語を使わず、経営の言葉に翻訳します。SEOではなく検索で見つけてもらう仕組み、コンバージョンではなく問い合わせの件数、と言い換えます。図・数字・同業他社の例で見せ、トレンドではなく自社の課題がどう解決するかという話にします。
役員の個人的な好みで、途中で要件がひっくり返る
本音最終的には自分の感覚で決めたいという思いがあり、承認の流れに最初から入っていないことが原因です。
切り返し決裁者を最初の合意形成に必ず入れ、デザインに入る前に目的・ターゲット・ゴールを握ります。好みが出やすい部分は、その目的に合っているかという判断軸をあらかじめ共有し、後半の大きな手戻りを防ぎます。
すぐに結果を求められて、続かない
本音短期で成果が見えないと、投資を続ける説得が難しくなります。
切り返し効果が出るまでの時間軸を、最初に共有します。公開直後に見えるアクセスや問い合わせのような短期の指標と、検索順位や採用のように積み上げで効いてくる中長期の指標を分けて設定します。
作って終わりだと思われ、運用の予算がつかない
本音サイトは一度作れば完成する、という認識が残っています。
切り返し制作の費用と、公開後に育てる費用を分けて説明します。更新されないサイトが成果を出せないことは、放置されたままの他社サイトを例に見せると伝わります。
稟議の準備でまずやるべきは、サイトをきれいにしたい、使いやすくしたいという話を一度わきに置くことです。決裁者が反応するのは見た目ではなく、売上・採用・コスト・リスクといった経営の言葉だからです。
稟議の主語を、自分がやりたいことから、会社が今どんな機会を逃しているかに置き換えます。担当者の希望に見えると通りませんが、会社の課題として語れば、決裁者も自分ごととして考えます。具体的には、次の三つを自分の言葉で言えるようにしておきましょう。
決裁者が金額に身構えるのは、それが出ていくだけのお金、つまり費用に見えているからです。同じ金額でも、見返りのある投資として示せれば、受け止め方が変わります。
たとえば、月に数万円の求人媒体や広告を出しているなら、その費用と、サイト改善による採用や集客の効果を並べて比べます。一度作れば数年使えるサイトは、年あたりに直すと決して高くないことも見えてきます。
効果は言い切れないから怖い、という反応には、幅で示す方法があります。うまくいけばこのくらい、堅く見てもこのくらい、という上下の見込みを出しておくと、決裁者も判断の物差しを持てます。大切なのは、正確な予測よりも、根拠のある見立てを用意しておくことです。
稟議書や提案の中身は、次の流れで組み立てると伝わりやすくなります。
特に、現状を数字で示すことと、なぜ今なのかを言えることが、他の提案との差になります。数字はGoogleアナリティクスなどの無料ツールで用意でき、GUIDE 19の要件整理チェックシートやGUIDE 20の決定事項の一覧は、そのまま稟議の添付資料としても使えます。
最初から大規模なリニューアルを提案すると、金額の大きさで止まりやすくなります。通すコツは、小さく始めて、実績を作ってから次を提案することです。
たとえば、まず問い合わせページと主要な数ページだけを改善し、その効果を数字で見せます。実際に問い合わせが増えれば、それが何よりの説得材料になり、次の稟議はぐっと通りやすくなります。一度で完璧を目指すより、成果の実績を積み重ねるほうが、社内の理解は早く進みます。
稟議を通す努力は、担当者だけが背負うものではありません。本来、制作会社は、作る前の段階から社内を通すための支援ができます。むしろ、そこまで一緒に考えてくれるかどうかが、パートナー選びの見極めどころにもなります。制作会社にできる支援には、たとえば次のようなものがあります。
こうした支援があれば、担当者が社内で一人で戦う必要はなくなります。
スイッチでは、会社案内資料や、リニューアルの必要性をまとめた資料を、ご希望に合わせて一社ずつ作成しています。会議でそのまま使える形に整えるので、稟議の場で役立てていただけます。これらは一社ずつ作り込むため、本気でリニューアルに取り組みたい、稟議を必ず通したいという企業様に向けたご支援になります。その分、本気で臨まれる企業様には、私たちも全力でお応えします。担当者の方と二人三脚で、社内を通すところから一緒に進めていきますので、稟議で悩んでいる段階でぜひ一度ご相談ください。